腰部のいくつもある症状・病名の中でも特に有名で聞き馴染みがあるものといえば、
「腰椎椎間板ヘルニア」ではないかと思います。
よく「ヘルニア」とだけで呼ばれたりもしますが、「ヘルニア」というのは組織が正しい場所から飛び出てしまったり、逃げだしてしまったような状態のことを言い、他の部位や内臓でも「ヘルニア」という状態になることはあるのですが、
腰の場合は、腰の背骨と背骨の間にある「ゼリー状の軟骨（椎間板）」の部分が潰れて飛び出し、神経に触れたり、圧迫をすることで症状が出ます。
特徴としては、
・主に片側の下肢のしびれ、痛み。
・身体を前屈（前かがみ）にすると症状が増す。
などが一般的です。
手術をしなくてはいけないのか？
おそらく患者様の一番気になるところというのは、
「手術が必要かどうか」ではないかと思います。
腰椎椎間板ヘルニアは同じ病名を診断されても重症度で日常生活に与える影響は大きく異なります。
腰椎椎間板ヘルニアは実は、だいたいは手術をせずにそのまま良くしていくということが多いです。
飛び出た組織をマクロファージという細胞が吸収をしてくれるので、約３か月ほどで症状は軽減されていくと言われています。
また、手術をしたからといって確実に症状は消え去るのかといえば、手術をしないで保存的に治療・施術をした場合と大きな差はないとされています。
ですが、重症度によっては手術を選択すべき、という場合もあります。
具体的には
・膀胱や直腸の障害が出てしまっている。
・日常生活をまともに送ることができないぐらい、足に力が入らないなどの強い症状が出てしまっている。
このような場合は当院でも、然るべき診断・手術などを受けていただく為病院をご紹介しています。
当院での腰椎椎間板ヘルニアをお持ちの方へのアプローチ・考え方
病院と、接骨院などの施術を行う院との大きな違いは、
病院・・画像を見て診断ができる：解剖学的な基準
接骨院・・各筋や関節の動きを見る：機能的な基準
という部分だと思います。
我々接骨院というのはレントゲンやMRIを撮ることは出来ません。
その代わりに「その関節や筋肉にどのような機能的な異常が起きているか」をつぶさに観察します。
レントゲンやMRIは見ただけでは動きなどの機能的な異常はわかりません。
もっと言ってしまうと、どんなに関節が変形をしていようと、その関節が機能的に通常に働くことができれば問題はないわけです。
先程も述べたように、出っ張った組織はいずれ吸収されます。
ですが、潰れた軟骨が修復されるわけではありません。
当然その関節は本来の動かし方ができなくなっています。
それによって少しのきっかけや負担に勝てず症状が出てしまうのです。
当院では正確には腰椎椎間板ヘルニアの施術を行う訳ではありません。
症状を作っている関節や筋肉の機能に対してアプローチをすることで、元のいい動きをするからだの状態に近付けていきます。
当然異常を起こしている関節は、他の部位よりも弱く繊細なので、むやみな施術やアプローチではかえって症状を悪化させてしまうリスクもあるのですが、
当院では妊婦さんでも受けて問題ないほどの刺激量、かつ効果的なテクニックで施術をしているため、
不安な方も安心して施術を受けることができます。
実は院長である私自身も学生時代に腰椎椎間板ヘルニアに苦しめられました。
私は当時柔道部に所属し、関東大会が目前だったのですが、
整形外科でのMRIの結果で２か所大きなヘルニアが見つかり、
“柔道は引退。入院・手術が必要”と診断を受けたのですが、どうしても諦めることができず、
“それならば最低３週間の絶対安静をして経過観察”ということとなり、
その間に接骨院の通院とカイロプラクティックでの施術を受け、無事に競技ができるところまで復活。
予選で負けてはしまいましたが、寝技で押さえ込まれた身体を強引に返して逃げることができるくらいまでパフォーマンスを戻すことができました。
現在は左右ともにほとんど脚のしびれはありませんが、やはり腰は弱点であることに変わりはありません。
負担をかけた生活をしていると症状が出てきてしまいます。
ですが、私自身も腰に負担のかけない生活を意識したり、また本当にツライ時は信頼できる方の施術を受けることで、今のところ学生時代のような苦しみはなく生活ができています。
もし腰椎椎間板ヘルニア、または以前病院で診断されて、時間が経ってもまだ症状でお困りの方は、同じ苦しみを知るものとしてお役に立てるかと思いますので、お気軽に当院にご相談下さい。
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